米国株投資

米国株投資のメリット|株の長期保有(長期株式投資)は報われるか?

SP500

米国株投資は日本株と何が違うのか

米国株投資とは、アメリカの証券取引所に上場している米国企業の株や米国の株価指数に連動するETFなどに投資することをいいます。

米国株投資にはどのような特徴があるのでしょうか。

まず、米国株投資は株式投資の一種です。

株式投資は他の投資である債券投資や不動産投資、金投資などに比べ、インフレに強く長期保有に向くというメリットがあります。

では、日本人が米国株にあえて投資する理由は何でしょうか。

米国株投資と日本株投資を比べてみます。

まず、米国株投資の分析対象としてアメリカの株価指数であるS&P500のグラフをみてみます。(1949年から2018年までのS&P500の対数グラフです。)

SP500

出典:Macrotrends

アメリカの株価は2000年のドットコムバブルの崩壊と2008年のリーマン・ショック以外は比較的堅調に右肩上がりで推移しているのがわかります。

その意味では、株を長期保有する長期株式投資に米国株は向いているといえます。

これに対し、日本株投資の分析対象として日本の株価指数である日経平均株価のグラフを先ほどと同じ期間を対象にみてみます。(1949年から2018年までの日経平均株価の対数グラフです。)

 

日経平均株価

出典:Macrotrends

そうすると、日本の株価は1990年から高値が更新されていないことがわかります。つまり、日本株はバブルが崩壊してから30年近く株価が高値を更新していないことになります。

その意味で、日本株は長期株式投資には向いていないといえるかもしれません。

また、リーマン・ショック前の日本株の高値は2007年半ばですが、リーマン・ショックの株価の下落から回復して、その高値を更新するのは2015年になってからです。

これに対し、アメリカ株であるS&P500が2007年の高値を更新するのは2013年でした。日経平均と比べるとだいぶ早く株価が回復しているのがわかります。

このように米国株は日本株に比べると、ショックからの立ち直りが早く、買いから入る安心感が大きいことがメリットだといえます。

投資対象が豊富なのも米国株投資のメリット

また、投資対象が豊富である点も米国株投資のメリットです。

まず、個別株として考えると、GoogleやAmazon、Facebook、Appleなど非常に強力な企業の株に直接投資することができるのが米国株投資の魅力です。

また、代表的な株価指数としてS&P500のほかにダウ平均株価指数NASDAQなどもあり、それぞれに連動するETF(株価指数連動投資信託)もそろっています。

さらに、これらの株価指数の2倍、3倍といった値動きをするSPXLのようなレバレッジ型のETFも上場しています。

これらのETFは株価指数の2、3倍の値動きをするため、損をするときは大きく損をしますが、適切に取引をすれば大きな利益を得ることができます。

日本では日経平均の2倍の値動きをするNF日経レバレッジETF(証券コード:1570)が有名ですが、日本の株式市場でもダウの2倍の値動きをするETF(NNNYダウブルETF、証券コード:2040)を買うことができます。

ただし、株価指数の3倍の値動きをするSPXLUDOWなどのETFに投資するためには、米国株投資をするか、CFDなどで投資する必要があります。

なお、SPXLは「Direxion デイリーS&P500ブル3倍ETF」のことでS&P500の3倍の値動きをするETFです。また、UDOWは「Pro Shares UltraPro Dow30」のことで、ダウ工業株30種平均の3倍の値動きをするETFになります。

このようなSPXLなどのハイレバレッジ型のETFを取引できることも米国株投資のメリットだといえます。

レバレッジ型ETFによる米国株投資のメリット

日本株に比べてショックからの回復が早い米国株投資として、SPXLなどに代表されるレバレッジ型のETFを活用するメリットは何でしょうか。

レバレッジ型のETFを活用するメリットは、大きく賭けるというレバレッジの仕組みはETFの中に組み込まれているため、それ以上レバレッジをかける必要がないことが挙げられます。

逆に、レバレッジの効いたETFに信用取引などで更にレバレッジをかけるのはリスクが高くおすすめできません

そのため、取引としてはレバレッジ型ETFをそのまま買うという現物取引で行うことになるため、現物で持っている限りは基本的には追証(おいしょう)などの追加の資金負担のおそれが小さいことがメリットだといえます。

一方で、日本株、米国株に限らず、信用取引や先物取引でレバレッジをかけるのはリスク管理をしっかりしないと追証のおそれがあるため、長期間の保有には向いているとはいえません。

したがって、ショックからの回復が相対的に早い米国株にSPXLを長期保有するような形で仕組み上レバレッジをかけて投資をすることで、大きなリターンを期待できる一方、仮に下落しても追証などのリスクは少ないのが、米国株投資としてレバレッジ型ETFを買うメリットだといえます。

なぜ新興株や世界株ではなく米国株なのか

もちろん、ファンダメンタルの側面からみた将来的な株価の上昇の可能性からすると中国やインドなどの新興国の株価の魅力も大きいといえます。

あわせて読みたい
SENSEXの長期チャート
インドの株価指数SENSEXとニフティ50|インド株とインド経済の発展インドの株価指数SENSEXとNIFTY 50 index|インド株の値動き|インド株に投資するにはETFかCFDで|インド株のアノマリー(季節性)|インド株の投資戦略:レバレッジ型はつらい?!|センセックスはインドの株価指数で、正式にはS&P BSE SENSEX(S&P Bombay Stock Exchange Sensitive Index)といいます。ボンベイ証券取引所に上場するインドを代表する株式30銘柄で構成されています。...

また、どの国の株価が上がるかという話は結局、どの個別銘柄がいいかという話と変わらないため、その点からすると世界全体の株価の値動きを捉えたMSCIなどの指数に連動するETF(日本の市場だと上場MS世界株、証券コード:1554など)のほうがいいともいえます。

ですが、現状、新興国の株価指数や世界全体の株価に連動するハイレバレッジ型のETFは日本から簡単に投資できるようなものは存在しません

そのため、現時点では米国株のハイレバレッジ型のETFが投資対象としては一番魅力的だと考えています。

超長期で見た米国株投資の値動き

ただし、手放しで米国株投資の長期保有がいいというわけではありません。

超長期でみると米国株も大きく値下がりした時期があります。

グラフは1928年から1964年までのS&P500のグラフです。(対数表示)

超長期のSP500

出典:Macrotrends

1929年の世界恐慌のときには株価は大きく値下がりしました。このときは世界恐慌前の株価を更新したのはずっと後の1954年になってからです。

したがって、結果的には高値を更新したとしても10年、20年スパンといった期間では米国株は必ず上がるとはとてもいえない状況です。

100年に一度の金融危機」といわれたリーマン・ショックからも数年で回復した現代でこのような株価の長期低迷が起こることは考えにくいものの、まったく起こらないともいえないため、バイ・アンド・ホールド、つまり、買いっぱなしで長期保有したままほかっておくという単純な長期株式投資はおすすめできません。

そのため、タイミングを取りつつ休むときは休みながら、投資を行っていくべきだと考えます。