地元の大学に通うメリット|県外の大学に行くメリットデメリット
地元の大学と県外の大学それぞれのメリットデメリットについて考えてみます。「地元の大学にすれば良かった」「県外の大学に行きたかった」と後で後悔しないようにしっかりと考えましょう。
地元の大学に通うメリットは何か?
大学を選ぶ際に決めなければならないこととして、地元の大学に行くか、県外の大学に行くかという問題があります。
地元に残って地元の大学へ通うことには、どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは地元の大学に通う場合と県外の大学に行く場合のメリットデメリットについて考えてみます。
地元に残り地元の大学に通うメリットデメリット
まず、地元に残って地元の大学に通う場合のメリットから考えてみます。
地元の大学に通うメリット
- 友達がたくさんいる
- 洗濯や掃除、料理などを親がやってくれるためラク
- 自宅から通えば大学生活でコストを節約できる
- 自宅と下宿のいいとこ取りもできる
- 親が安心する
友達がたくさんいる
地元に残って地元の大学に通う場合、同じ大学や近くの大学に地元の友達が多く通う可能性が高いです。
そのため、大学の内外で友達がおらずに寂しい思いをするということは少ないのが地元の大学に通うメリットだといえます。
洗濯や掃除、料理などを親がやってくれるためラク
自宅から地元の大学に通えば、洗濯や掃除、料理などは高校生時代と同じように親(保護者)がやってくれます。
(親(保護者)との関係性次第ですが)友達と外食するときは、「今日はいらない」といえばいいので、外食と家での食事は好きなように選べるのも地元の大学のメリットです。
自宅から通えば大学生活でコストを節約できる
自宅から地元の大学に通えば、当然下宿する必要はありません。
そのため、下宿に必要な家賃や一人暮らしの生活のための家電などの料金、ガス、水道、電気の基本料金が余分にかからないのも生活コストの削減になります。
自宅から大学に通うことで生活コストを浮かせば、その分を趣味や旅行、留学などに使うこともできるというのも地元の大学のメリットだといえます。
自宅と下宿のいいとこ取りもできる
一方で、地元の大学であっても、場合によっては下宿することで一人暮らしをすることもできます。
その場合、上記の一人暮らしの費用(コスト)はかかるものの、親元を離れて生活する経験をすることで、親から離れる解放感を得たり、料理などをして一人暮らしのスキルを高めることができます。
4年間の大学生活のうち、忙しい時期は大学の近くに下宿し、単位を取得し終わって暇になったら自宅から大学に通うというように、自宅と下宿を選べるのも地元の大学に通うメリットだといえます。
親が安心する
最近は反抗期のある子ども自体が少なくなっているようですが、これは親子関係が(少なくとも親の抑圧的な支配という形にはなっていないという意味での)良好な関係であるためだと思われます。
地元の大学に通う(特に自宅から大学に通う)ことで、多くの親(保護者)は安心するものですし、親子関係が良好であれば、子供の側(学生側)も親(保護者)の近くにいることで安心感を得られると考えられます。
親を安心させられるという意味で親孝行ができ、自分も親の近くにいて困ったときは助けてもらえるという安心感が得られるのが、地元の大学のメリットだといえます。
地元に残って地元の大学に通うデメリット
次に、地元の大学に通うデメリットには何があるでしょうか。
- ずっと親元で暮らすことになり一人暮らしのスキルが身につかない
- 地元に行きたい大学がないおそれがある
- 他県に全く出ない場合、視野が狭くなるおそれがある
ずっと親元で暮らすことになり一人暮らしのスキルが身につかない
さきほど述べたように、地元の大学であっても一人暮らしをすることはできますが、ずっと自宅から大学に通う場合、一人暮らしをすることなく社会に出ることになります。
社会に出たときに仕事のストレスというのは、それまでの大学生活までのストレスよりもずっと大きいものです。
一人暮らししないまま社会に出た場合、社会人1年目かつ一人暮らしも1年目という状況も出てきます。
地元に行きたい大学がないおそれがある
地元から通える大学の数は全国のすべての大学の一部にすぎません。
自分の興味や将来の仕事にあった大学が地元にあればいいのですが、地元にない場合、地元のあまり行きたくない大学に通わなければならないかもしれません。
他県に全く出ない場合、視野が狭くなるおそれがある
ある県で生まれ、その県にある大学に進学し、仕事も地元の企業や役所に就職するとなると、(旅行や出張を除き)一生その県内で活動することになります。
それでも普通は特に問題はないですが、ほかが全く同じ条件なら、外に出たことがある人とない人では視野や価値観に違いが出る可能性があります。
外に出たことがない人は、外に出たことがある人に比べると、どうしても内向き、保守的、変化を嫌うという気質が相対的に強くなります。
そういった気質があったとしても自覚的でありさえすれば、特に問題はありませんが、無自覚であり、当たり前だと思ってしまうと、これらの気質が排外的、変化に弱いなどといった悪いあらわれ方をしてくるおそれもあるため注意が必要です。
県外の大学に行くメリットデメリット
まずは、県外の大学に行く理由として、県外の大学に通うメリットから確認します。
県外の大学に行くメリット
- 見知らぬ土地で暮らすことで見聞を広められる
- 他県で一人暮らしをすることで掃除・洗濯・料理などのスキルを身につけることができる
- 全国の大学の中から自分の興味や将来の仕事をみすえた最適な大学を選ぶことができる
見知らぬ土地で暮らすことで見聞を広められる
生まれ育った土地を離れて見知らぬ土地で暮らすことは、新たな出会いや学びをもたらしてくれます。
新しい土地で知ることも多くありますし、反対に故郷について新しい見方を得ることもできるのも他県で暮らすことのメリットだといえます。
故郷の地元について新しい見方を得た結果、高校生の頃はわからなかった地元の魅力に気づき、Uターン就職やJターン就職を考えるようになるかもしれません。
他県で一人暮らしをすることで掃除・洗濯・料理などのスキルを身につけることができる
他県の大学に通う場合、一人暮らしや寮生活(またはシェアハウスなど)は必須になります。
家族から離れて一人暮らしや他人との共同生活をすることで家事スキルや協調性を身につけることができます。
少し大げさですが、生活する力、生きていく力を高められるのも他県の大学に通うメリットになります。
全国の大学の中から自分の興味や将来の仕事をみすえた最適な大学を選ぶことができる
これは大学を選ぶ際のメリットになりますが、県内の限られた大学から進路を選ぶよりも、全国の大学の中から自分の興味や適性にあった大学を選ぶことができるため、あとで後悔することが少ないのも他県の大学へ進むメリットだといえます。
県外の大学に通うデメリット
一方で、県外の大学に通うデメリットはどうでしょうか。
- はじめのうちは友達が少なく寂しい思いをすることもある
- 必然的に下宿となるため、(寮などに入らない限り)家賃がかかる
はじめのうちは友達が少なく寂しい思いをすることもある
他県の大学へ進学する場合、多くは友達がいない状態で大学生活をスタートする必要があります。
学業やサークル、アルバイトを通じて友達ができればそのような寂しさはなくなりますが、はじめのうちは寂しい思いをするかもしれません。
「地元の大学にすれば良かった」と後悔しないためには、自分から積極的に動くことで新しい人間関係を築いていく必要があります。
必然的に下宿となるため、(寮などに入らない限り)家賃がかかる
他県の大学に進学するには多くの場合、一人暮らしをしなければなりません。
そのため、寮生活やシェアハウスなどで生活費を抑えない場合は、地元の大学へ実家から通うケースに比べて、家賃分だけ大学生活のコストが高くなるというデメリットがあります。
家庭の金銭的な事情により地元の大学に行かざるを得ない人へ
地元の大学の中に行きたい大学があればいいのですが、ない場合は県外に出ることを検討することになります。
ですが、家庭の金銭的な事情により、地元の大学しかダメだといわれている場合、奨学金制度の利用を考えるのは当然ですが、まずはお金を出してくれる親(保護者)を説得する必要があります。
親(保護者)にお金を出してもらうためには、どのように説得すればよいでしょうか。
大学の勉強はアルバイトよりも効率の良い投資になるといわれています。
大学時代に勉強をしっかりして良い就職先に就職することは、将来的に大きなリターンにつながります。
(このように説得するためには、その大学へ行くことが将来の仕事につながることが前提です。ですから、単に面白そうだからとか、興味があるからという理由では説得力に欠けることになります。)
人間は多くの場合、将来よりも今を優先してしまう傾向にあります。
お金の話でいえば、将来のお金と現在のお金では、現在のお金を優先して考えがちだといえます。
そのような人間の不合理性が現在のお金にあたる大学の学費や生活費を出し渋らせているのかもしれません。
以上をふまえ、その大学へ行くことが、将来の仕事のためになぜ必要なのか、そしてその仕事に就く場合と就かない場合で、将来の給料がどの程度変わるのかをきちんと説明するようにしてみましょう。
以上が地元の大学と県外の大学に通う場合のそれぞれのメリット・デメリットのお話になります。