株の曜日効果による値動きの傾向(アノマリー)は?日本株の曜日ごとの買い時売り時はいつ?

株式投資

日本株の曜日効果の傾向

株価の値動きで合理的に説明のつかない現象をアノマリーといいます。

そして、株価の曜日ごとのアノマリーを曜日効果といったりします。

この日本株の曜日効果の傾向について調べてみることで、日本株の曜日ごとの買い時売り時を分析してみます。

日経平均株価(日経225)の曜日効果のアノマリー

日本の代表的な株価指数である日経平均株価(日経225株価指数)について、曜日ごとに値動きに違いがあるのかを調べてみます。

土曜日が休みになって株式市場も週休二日制となった1989年2月から2018年11月までの29年を超える期間で、曜日ごとの株価の傾向を分析します。

その曜日の始値(寄付)から翌営業日の始値(寄付)までの騰落率(変動率)の平均は以下のようになりました。

曜日月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日総計
値動き(平均)-0.10%0.05%0.05%0.02%-0.01%0.00%

上昇傾向にあるのが火曜日、水曜日、木曜日で、下落傾向にあるのが月曜日と金曜日だという結果になりました。

この分析結果からすると日経平均株価は週の半ばに上昇し、週末から週明けにかけて下落する傾向にあることがわかります。

とすると、数日のスイングトレードをする場合は、株価の傾向からして、火曜の朝に買って、金曜の朝に売るのが良いといえそうですね。

日経レバレッジETF(1570)の曜日効果のアノマリー

次に個人投資家に人気に高い日経レバレッジETF(証券コード:1570)の曜日効果の値動きの傾向を分析します。

1570はNEXT FUNDS日経平均レバレッジ上場投信という日経平均株価の2倍の値動きをするETF(上場投資信託)です。

1570が上場された2013年7月から2018年11月までの期間における曜日ごとのETFの値動きの傾向をみてみましょう。

こちらも各曜日の朝(寄付)から翌日の朝(寄付)までの値動きの平均を分析してみます。

曜日月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日総計
値動き(平均)0.03%0.16%0.23%-0.09%0.10%0.09%

分析の結果、上昇傾向となったのが木曜日以外の各曜日(月、火、水、金)で、下落傾向となったのが木曜日でした。

検証期間が違うため何ともいえませんが、ETFの原資産にあたる日経平均株価の傾向とは異なっているのがわかります。

この分析結果だけで判断すると、日経レバレッジETFの売買では、木曜日以外が買い時で、木曜日は売り時だということになります。

ただ、値動きの基準となっている日経平均株価の長期的な傾向からすると、日経平均株価の曜日の傾向とかぶっている火曜と水曜に買うのがいいのかもしれません。

個別株(ソフトバンク)の曜日効果の傾向

では、個別の株の曜日効果についても確認してみます。

個別株の中で売買代金上位に位置しているソフトバンクグループ(証券コード:9984)について同じように、曜日ごとの値動きの傾向があるかを分析してみます。

2006年1月から2018年11月までの期間におけるソフトバンクの曜日ごとの値動きの傾向をみてみます。

曜日月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日総計
値動き(平均)-0.21%0.21%0.16%0.02%0.07%0.06%

分析によると上昇傾向にあるのが月曜日以外の各曜日(火、水、木、金)下落傾向にあるのが月曜日という結果になりました。

ソフトバンクを買う場合は、火曜の朝の寄付で買って、翌週の月曜の朝の寄付で一旦手仕舞いするのが過去の傾向からは良いようですね。

このソフトバンクの例のように個別の株ごとに株価の曜日効果の上昇・下落の傾向を知っておけば、「上昇傾向だからもう少し持とう」とか「下落傾向に備えて売ってしまおう」というような売買の判断の助けにすることができそうです。

以上が日本株の曜日ごとの値動きの傾向である曜日効果の話でした。