ビットコインと株価の相関|株式市場の影響は?仮想通貨が株の先行指標?

2019年5月19日Bitcoin, 仮想通貨, 株式投資, 米国株投資

ビットコインと株価の相関

仮想通貨の代表であるビットコインと株価の相関関係について調べてみます。

今回は株価として米国の代表的な株価指数であるS&P500を使います。

ビットコインと株価の相関には、株価がビットコインに影響するケースとビットコインが株価に先行し、仮想通貨市場が株式市場の先行指標となるケースの2つのパターンが考えられます。

株式市場の値動きはビットコインに影響するか

まずは、株式市場の株価がビットコインの値動きに影響するかを検証します。

株価とビットコインの月次の相関関係

株価とビットコインの月次の相関関係として、前月の株価(S&P500)の値動きが翌月のビットコインにどのように影響するかを確かめます。

ここでは、前月末のS&P500の値が前の月より上昇した場合に、翌月にビットコインを買った場合の売買成績を検証します。

翌月始値でビットコインを買い、月末に手仕舞ったものとして検証します。

検証期間は2013年の5月から2018年の9月末までです。

総損益 783%
総取引数 18
平均損益 43.5%
勝率 50%
プロフィットファクター 5.5
最大ドローダウン -98%

この検証期間中にビットコインは4000%以上値上がりしています。

それに対し、検証結果の総損益は783%とだいぶ見劣りします。

また、プロフィットファクターは5以上と優れているものの、最大ドローダウンが100%近くリスクが高いといわざるを得ません。

プロフィットファクターは、総利益を総損失で割った値の絶対値です。

プロフィットファクターが1.0を上回る場合、総損益はプラスとなり、プロフィットファクターが1.0を下回れば、総損益はマイナスとなります。

プロフィットファクターは2.0以上が望ましいとされます。

また、ドローダウンは損益曲線が最大値を更新してからの累積損益の落ち込み幅で、最大ドローダウンはドローダウンの最大値です。

最大ドローダウンは、小さいほど望ましく、最大ドローダウンが小さければ、損益曲線はなめらかになります。

株価とビットコインの週次の相関関係

では、次に前の週の株価(S&P500)の値動きが翌週のビットコインの値動きにどう影響するかを検証してみます。

S&P500が終値ベースで上昇した翌週にビットコインがどうなるかを確認します。

ここでは翌週の始値でビットコインを買い、その週の終値で手仕舞ったとします。

総損益 335%
総取引数 75
平均損益 4.5%
勝率 61%
プロフィットファクター 2.3
最大ドローダウン -79%

月ベースの取引に比べ、総損益、プロフィットファクターは低下しましたが、勝率、最大ドローダウンの点で改善がみられます。

ですが、まだ最大ドローダウンが79%と高く、そのままでは取引しにくい状況です。

株価とビットコインの日次の相関関係

さらに、日次ベースで相関を検証します。

前日のS&P500の終値が上昇した場合、翌日のビットコインの始値から終値の値動きがどうなるかを確認します。

総損益 255%
総取引数 356
平均損益 0.7%
勝率 52%
プロフィットファクター 1.4
最大ドローダウン -124%

さきほどの週次ベースの検証に比べ、総損益、勝率、プロフィットファクター、最大ドローダウンすべてが悪化しています。

特に最大ドローダウン120%超えは耐えられるレベルではありません。

簡単な検証ですが、以上から株価の値動きを目安にしたビットコインのトレードは成り立ちにくいと考えられます。

仮想通貨であるビットコインは株の先行指標となるか

では、今度は反対にビットコインの値動きが株価であるS&P500にどう影響するかを確認します。

さきほどと同じく検証期間は2013年の5月から2018年の9月末までとします。

月次のビットコインの値動きが翌月の株価に与える影響

まず、月ベースで、前月のビットコインの値動きが翌月の株価(S&P500)に与える影響を検証します。

総損益 30%
総取引数 14
平均損益 2.1%
勝率 71%
プロフィットファクター 2.7
最大ドローダウン -14%

検証期間中の騰落率は85%でした。

それに対して、総損益は半分以下となっていますが、勝率、プロフィットファクターともに高く、最大ドローダウンも14%程度と許容範囲内となっています。

週次のビットコインの値動きが翌週の株価に与える影響

次に、週ベースで検証します。

ビットコインの前の週の終値がその前の週よりも高かった場合、それが翌週の株価にどう影響するかを確認します。

翌週の始値でS&P500を買い、終値でS&P500を手仕舞った場合の検証結果は以下のようになりました。

総損益 43%
総取引数 63
平均損益 0.7%
勝率 71%
プロフィットファクター 2.4
最大ドローダウン -9%

勝率はそのままに総損益、最大ドローダウンが改善しています。

プロフィットファクターはやや低下していますが、それでも2を超えており、問題ない水準です。

日次のビットコインの値動きが翌日の株価に与える影響

では、最後に日次ベースでの仮想通貨市場の株式市場への影響を分析します。

前日のビットコインが値上がりした日に株価(S&P500)がどうなるかを確認してみます。

総損益 20%
総取引数 327
平均損益 0.1%
勝率 51%
プロフィットファクター 1.2
最大ドローダウン -16%

すると総損益、勝率、プロフィットファクター、最大ドローダウンすべてで週ベースの検証結果よりも悪化してしまいました。

これは寄付に買い、大引で手仕舞いした場合ですが、寄付か、大引かの違いは日次ベースだと影響が大きくなるため、寄付に買い、翌日の寄付に手仕舞いするケースでも検証してみます。

総損益 29%
総取引数 327
平均損益 0.1%
勝率 55%
プロフィットファクター 1.3
最大ドローダウン -14%

そうすると多少は成績が改善しましたが、週次の成績の方が優れた結果となりました。

ビットコインと株価の相関のまとめ

以上から、ビットコインと株価の相関関係としては、トレードを行ううえでは、過去のビットコインの値動きが将来の株価に与える影響を重視すべきであり、時間軸は週ベースで考えるべきという結論になりました。

そういった意味では、仮想通貨市場は株式市場の先行指標となりうるといえます。(ただ、実際に採用するかどうかは総損益が単純な長期保有であるバイアンドホールド戦略と比べ半分程度になっている点にも留意して決めるようにします。)