FXで陽線が連続する意味は|為替(ドル円)は売りか?買いか?

2019年9月1日FX, システムトレード, テクニカル分析, 投資

FXで陽線が連続する意味とは

FX(東京ドル円)における陽線とは、午前の寄付から午後の引けにかけて為替レートの値が上昇する、つまり、円安になることを意味します。

この陽線が3日連続で続くことを株では赤三兵(あかさんぺい)といいます。

このような陽線の連続はFXではどのようなサインを意味するのでしょうか。

FXの陽線の連続サインのトレードの結果を検証

東京ドル円のFX取引で陽線が3連続で続く場合のトレードの成績を検証してみます。

FXでの陽線が3回連続したときのトレードの売買成績

まず、東京ドル円の始値から終値にかけての上昇が3日連続で生じた場合に、翌日の寄付(始値)で仕掛け(エントリー)を行ったときの売買成績を検証します。

トレードの手仕舞い(エグジット)については、3日後、5日後、10日後、20日後の寄付(始値)で手仕舞いするとします。

データは1996年の1月4日から2019年の5月17日までの24年間を対象とします。

この期間を対象に買い(ロング)した場合と売り(ショート)した場合のトレードの売買成績は以下のようになりました。

陽線が3連続したときの買いの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 -58% -68% -91% -82% -106%
総取引数 563 563 563 563 563
平均損益 -0.1% -0.1% -0.2% -0.1% -0.2%
勝率 47% 49% 48% 48% 48%
プロフィットファクター 0.8 0.8 0.8 0.9 0.8
最大ドローダウン -73% -89% -115% -160% -185%

陽線が3連続したときの売りの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 58% 68% 91% 82% 106%
総取引数 563 563 563 563 563
平均損益 0.1% 0.1% 0.2% 0.1% 0.2%
勝率 53% 50% 52% 52% 51%
プロフィットファクター 1.3 1.3 1.2 1.2 1.2
最大ドローダウン -21% -23% -55% -64% -72%

買い(ロング)は総損益がすべてマイナス、売り(ショート)は総損益がすべてプラスとなっているため、3連続の陽線は売りのサインであることがわかります。

ただし、総利益と総損失の比率であるプロフィットファクターがそれほど大きくなく、最大ドローダウンが大きめなので注意が必要です。

このようにドル円において陽線が3日連続で出た場合は、最大ドローダウンの大きさなどから積極的な売りのサインとしては使いにくいですが、休み(見送り)のサインとしては意味があると思われます。

FXの場合、金利にあたるスワップポイントを狙ってロングポジションを持つこともあると思いますが、この検証結果からすると3日陽線が連続で続いたら一旦手仕舞いしたほうが、統計的には有用だといえます。

FXで陽線が3連続で続いた場合の重複分を除いた結果

ただ、上記の検証結果には、陽線が3連続で続いた後にさらに陽線となった場合、重複してトレードした場合の成績が含まれています。

このようなトレードの重複分を除いた成績を検証してみます。

陽線以外の(終値が始値より小さい)陰線や(終値と始値が等しい)寄引同時線後に3連続で陽線となったケースの売買成績を確認します。

陽線が3連続したときの買いの売買成績(重複分を除く)

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 -16% -22% -27% -32% -40%
総取引数 322 322 322 322 322
平均損益 0.0% -0.1% -0.1% -0.1% -0.1%
勝率 48% 52% 51% 49% 52%
プロフィットファクター 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9
最大ドローダウン -28% -36% -47% -81% -100%

陽線が3連続したときの売りの売買成績(重複分を除く)

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 16% 22% 27% 32% 40%
総取引数 322 322 322 322 322
平均損益 0.0% 0.1% 0.1% 0.1% 0.1%
勝率 50% 48% 49% 51% 48%
プロフィットファクター 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1
最大ドローダウン -15% -16% -30% -39% -43%

やはりこの場合も売り(ショート)の成績がプラスで、買い(ロング)の成績がマイナスなのは変わりがありません。

条件を絞った分、最大ドローダウンは小さくなっています。

ですが、総損益も小さくなった結果、プロフィットファクターが悪化してしまっています。

ですから、あえて重複分を除いてトレードする意味は少ないといわざるを得ません。

FXで陽線が4連続で続いた場合の売買成績

では、今度は陽線が4回連続で続いた場合のトレードを検証してみましょう。

東京ドル円の(終値と始値の差であらわされる)実体部分が終値>始値となる陽線が4回続く4連続陽線の翌日の始値でトレードした場合の成績は以下のようになります。

陽線が4連続したときの買いの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 -42% -45% -63% -50% -67%
総取引数 241 241 241 241 241
平均損益 -0.2% -0.2% -0.3% -0.2% -0.3%
勝率 44% 46% 45% 46% 44%
プロフィットファクター 0.7 0.7 0.7 0.8 0.8
最大ドローダウン -53% -54% -74% -82% -99%

陽線が4連続したときの売りの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 42% 45% 63% 50% 67%
総取引数 241 241 241 241 241
平均損益 0.2% 0.2% 0.3% 0.2% 0.3%
勝率 56% 53% 55% 54% 56%
プロフィットファクター 1.5 1.4 1.4 1.2 1.3
最大ドローダウン -9% -15% -29% -34% -34%

陽線が4連続で続いた後に売って3日後に手仕舞いした場合、プロフィットファクターが1.5となかなか好成績となっています。

最大ドローダウンも9%なので、(重複分によりポジションが膨らんだとしても)ポジションサイズを間違えなければ、トレードすることは可能だと考えられます。

FXで陽線が5連続で続いた場合の売買成績

さらに、今度は陽線が5連続で続いた場合はどうなるかをみてみます。

陽線が5回連続で続いた場合に買い(または売り)をした場合の成績を検証してみます。

陽線が5連続したときの買いの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 -12% -16% -29% -29% -41%
総取引数 93 93 93 93 93
平均損益 -0.1% -0.2% -0.3% -0.3% -0.4%
勝率 44% 47% 42% 43% 38%
プロフィットファクター 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7
最大ドローダウン -19% -30% -43% -51% -61%

陽線が5連続したときの売りの売買成績

3日後 5日後 10日後 15日後 20日後
総損益 12% 16% 29% 29% 41%
総取引数 93 93 93 93 93
平均損益 0.1% 0.2% 0.3% 0.3% 0.4%
勝率 55% 52% 58% 57% 61%
プロフィットファクター 1.4 1.4 1.5 1.4 1.5
最大ドローダウン -6% -10% -17% -17% -19%

プロフィットファクター的には4連続で陽線が続いた場合と同様、好成績だといえます。

最もプロフィットファクターが良いのは売りの10日後または20日後に手仕舞いした場合になります。

ただし、陽線が5連続で続いた後の10日後(20日後)手仕舞いのケースと4連続で陽線が続いた後の3日後手仕舞いのケースを比べると最大ドローダウンが5連続の場合の方が大きく、総損益が小さいと結果になっています。

そのため、あえて5連続陽線が続いた場合を選ぶ理由は少ないといえます。

FXで陽線が連続したときのトレードのまとめ

以上から、FXで陽線が連続したケースをトレード戦略として使う場合、4連続の陽線後の翌日の始値に売りでエントリーし、3日後の始値で手仕舞いするのが統計的に最も有用だといえます。

また、積極的なトレードルールとして採用しないとしても、買いのロングポジションを手仕舞いする(または見送る)サインとして陽線が連続して生じていないかを意識しておくことは裁量的なスワップ狙いのトレードでも有効だといえそうです。

FXにおける陽線が連続した場合の検証のお話は以上になります。