真実性の原則|会計学の企業会計原則の一般原則

会計学

会計学における一般原則とは

会計学の一般原則とは、企業会計原則において会計全般にわたる基本となるべき原則のことです。

企業会計原則とは、簿記や経理といった企業会計の実務指針です。

この一般原則には7つの原則があります。

つまり、

  1. 真実性の原則
  2. 正規の簿記の原則
  3. 資本取引・損益取引区分の原則
  4. 明瞭性の原則
  5. 継続性の原則
  6. 保守主義の原則
  7. 単一性の原則

の7つからなります。

また、一般原則ではありませんが、重要な原則として「重要性の原則」があります。

😉「ダジャレじゃありませんよ」

真実性の原則

truth

ここでは、会計学の一般原則の1つとして、真実性の原則についてみてみます。

真実性の原則とは、企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならないという原則です。

つまり、企業会計の成果物である貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)などの財務諸表に書いてあることは真実でなければならないということです。

では、この真実性の原則の特徴についてみてみます。

真実性の原則における相対的真実

truth

まず、真実性の原則における真実とは、相対的真実性であるとされます。

逆にいうと、真実性の原則における真実は、絶対的真実性ではありません。

なぜなら、財務諸表は、事実と慣習と判断の総合的表現であるため、財務諸表の真実性は、唯一絶対的なものではなく、相対的にならざるを得ないためです。

真実性の原則における相対的真実の例:貸倒引当金

財務諸表の作成には、さまざまな判断が必要になります。

たとえば、貸倒引当金のケースで考えてみます。

会計学で出てくる貸倒引当金とは、売掛金や受取手形などの債権のうち将来返ってこないと見込まれる金額のことです。

この貸倒引当金について、貸したお金が将来いくら返ってこないのかということは、正確な金額は、将来の話ですから誰にもわかりません。

そのため、いままでの経験やデータなどで、だいたいこのくらい返ってこないだろうという額を見積もって計上することになります。

このように客観的な事実といままでの慣習とそれを踏まえた判断の総合的な産物が実際の会計処理である仕訳(会計記録)の金額になることになります。

ですから、できあがってくる財務諸表というのは、事実と慣習と判断の総合的表現だといわれるわけです。

そして、そのようにして作成された財務諸表の真実性というのは、唯一絶対的な絶対的真実性ではなく、相対的な真実性にとどまることになります。

これが相対的真実性という言葉の意味になります。

真実性の原則における相対的真実の例:減価償却

いまは貸倒引当金の例で説明しましたが、別の例では固定資産の減価償却があります。

減価償却の方法:定額法、定率法など

会計学において減価償却とは、固定資産の価値の減少分を認識する手続きをいいます。

自動車や建物は、使っている間にボロくなってくるので、利用や時の経過にともなってだんだん価値が減っていきます。

その価値の減少分を会計的に認識するのが減価償却になります。

この減価償却の方法には、主に定額法と定率法という方法の2つがあります。

この定額法と定率法のどちらを採用するかは経営者の判断によります。

どちらの方法をとるかによって毎年の減価償却の金額が違ってくるので、結果として作成される財務諸表の金額も違ってくることになります。

そのため、財務諸表の真実性は相対的なものにならざるを得ないんだということになります。

真実性の原則の存在意義(位置づけ)

真実の女神

この真実性の原則は、ほかの原則の上位に位置するとされており、これらのほかの原則を統括する基本原則として存在意義があるとされます。

逆にいうと、真実性の原則は、ほかの原則がすべて守られて初めて、その真実性が確保されることになります。

そのため、真実性の原則の真実は、ほかの原則が全部守られて初めて達成されるということを意味します。

以上が、会計学における真実性の原則になります。

会計学

Posted by みんなの教養