国際経済

TPPのメリット・デメリットがわかる基礎知識

TPPとは

TPPとは

TPPとは環太平洋パートナーシップ(Trans Pacific Partnership)協定のことで、メガFTAの一種です。

TPPは当初(2006年)、シンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリの4カ国の間におけるEPA経済連携協定)としてスタートしました。

その後、オーストラリア、カナダ、日本、マレーシア、メキシコ、ペルー、米国、ベトナムが加わり合計12か国に及ぶ広域の経済連携協定へと発展しました。

しかし、2017年に米国がTPPからの離脱を表明したため、米国以外の11カ国によるTPP11協定の早期発効が目指されています。

なお、TPP11協定は正式には環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定CPTPP)とよばれています。(CPはComprehensive and Progressiveの略になります。)

TPP11(CPTPP)は2018年12月に国内手続きが済んだ6カ国で発効しました。

TPPのメリット・デメリット

TPPにはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。

TPPはメガFTAの一種ですので、FTAの一般的なメリット・デメリットがTPPにおいても生じます。

FTAとEPA
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ここでは経済学における余剰分析の考え方に則してTPPのメリット・デメリットを考えてみます。

完全競争市場均衡の総余剰
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TPPのメリット

TPPのメリットは、多くの商品で関税が撤廃・軽減されるため、国内の消費者はいままでよりも安く外国の商品を購入できることです。

このことを経済学では財の価格の低下により消費者余剰が増加すると表現します。

Aさん
Aさん
TPPのメリットは、国際価格が低くなり、消費者が安く商品を買えることですね

TPPのデメリット

一方、TPPのデメリットは、外国の商品と競合する商品を生産している農業に従事している農家などの生産者が厳しい競争に置かれるため、経営が苦しくなってしまうということが考えられます。

このことを指して経済学では、販売価格の低下によって生産者余剰が減少すると表現します。

B君
B君
TPPのデメリットは、国内の販売価格が低下するせいで、農業などの生産者が打撃を受けるということですね
関税の余剰分析
関税の余剰分析|経済学の関税政策の効果は死荷重を生じる国際貿易の理論 ミクロ経済学における国際貿易の分野における自由貿易や関税政策、輸入割当について余剰分析の考え方によりみていきます。 ...

関税の撤廃はメリット>デメリット

一般に、TPPによりもたらされる関税の撤廃は、メリットがデメリットを上回ると考えられるため、国内経済全体で考えればメリットの方が大きいといえます。

もちろん、TPPにより厳しい競争にさらされる農業などの生産者の保護は必要ですので、生産補助金を給付するといった生産者を保護するための政策の実施も併せて求められます。

ただし、生産補助金も関税ほどではないですが、自由貿易に比べて死荷重を生み社会全体の効率をあらわす総余剰を減少させるため注意が必要です。