コンピュータの構成要素と立ち上げの手順(BIOS、ハードディスク、OS)
コンピュータの構成要素
経営学の1分野としてコンピュータに関連したお話である経営情報システムがあります。
この経営情報システムにおける話として、コンピュータの構成要素を確認します。
コンピュータを構成するものには、ハードウェアとソフトウェアそしてデータベースがあります。
ハードウェアとは、コンピュータを構成するCPUやハードディスクなどのことをいい、物理的な実体のあるものです。
ソフトウェアは、これに対し物理的な実体のないコンピュータプログラムのことを意味します。
そして、データベースとは、ソフトウェアの1種ですが成績とか、売上といったデータをコンピュータで管理するものです。
このうちまずはハードウェアに関連したお話をみていきます。
コンピュータのセットアップとBIOS
ここでは、まずコンピュータを実際に使うときの手順についてみてみます。
その後で、それに関連したハードウェアの仕組みをみていきます。
パソコンの立ち上げの手順
実際に私たちが日常的に使っているコンピュータを実際に使う手順を確認します。
- パソコンの電源を入れると、
- BIOSが起動し、周辺装置の動作確認をした後、
- ハードディスク(補助記憶装置)にあるOS(オペレーティングシステム)を主記憶装置に読み込み、OSが立ち上がる
いまから順番にこららの用語の意味を確認していきます。
BIOS
まずは前半部分の
- パソコンの電源を入れると、
- BIOSが起動する
とありますが、このBIOSについてみていきます。
BIOS(バイオス)というのは、ウィンドウズなどのOSよりも先に立ち上がる一番基本となるプログラムのことです。
英語ではBasic Input/Output Systemの略でBIOSといいます。
わかりやすくにいうと電源を入れた直後にコンピュータの動作準備をするため基本的な入出力を実施するプログラムがBIOSになります。
ここでいう基本的な入出力というのは、ディスプレイやキーボードを使えるようにすることです。
コンピュータの電源を入れると、まずはBIOSが立ち上がります。
ですから、逆にいうと電源を切ったときにBIOSの情報というのは残されている必要があることになります。
そのため、電源を切ってもデータが保持される必要があるため、BIOSの記憶には、データの消えないROMという記憶装置が使われています。
いくつかある記憶装置の中で電源を切ってもデータが消えないのがROMになります。
ハードディスク
もう一度コンピュータの立ち上げの手順を確認すると
②BIOSが起動し、周辺装置の動作確認をした後、
③ハードディスク(補助記憶装置)にあるOS(オペレーティングシステム)を主記憶装置に読み込み、OSが立ち上がる
とあります。
ここでは、このハードディスクについてお話します。
まずはイメージで考えてみます。
ウィンドウズなどのソフトウェアを本に例えてイメージしてみます。
そうすると、本棚に当たるのがハードディスクで、実際に本を広げて作業をする机にあたるのが主記憶になります。
机のスペースは限られているので、机の上に積んでおけない本は本棚にしまわれます。
それと同じように、主記憶に収まらないデータはハードディスクに記憶されて必要なときに読み込まれて使われることになります。
また、勉強が終わったら机の上の本はすべて本棚に片付けられます。
これと同じようにコンピュータが終了すると、データはハードディスクに保存されて主記憶の記憶は消去されることになります。
ですから、(OSなどの)基本ソフトウェアや(ワープロや表計算ソフトなどの)応用ソフトウェアはハードディスクに保存されることになります。
このような机と本棚の関係が主記憶と補助記憶(つまりハードディスク)との関係のイメージになります。
ハードディスクの定義
以上を前提にハードディスクの定義をみてみます。
ハードディスクとは、(磁性体が塗布された複数の硬い円盤から構成される)高速で大容量な補助記憶媒体です。
主記憶を補助することから補助記憶といいます。
トラックとセクタ
そして、このハードディスクの円盤の表面は、同心円のトラックとトラックを分割したセクタで構成されています。
このトラックやセクタに対する留意点は以下のようになります。
- ハードディスクの記憶容量は、セクタあたりの容量、セクタ数、トラック数などによって異なる
- ハードディスクへのアクセスに要する時間は、シークタイムや回転速度などで異なる
これはハードディスクをレコード針で再生する古いタイプのレコードだとイメージします。
そうするとレコード針が動く時間がシークタイムで、レコードの回転するスピードが回転速度になります。
そして、針の動きと円盤の回転によって、レコードの再生のスピードが変わるようにハードディスクも読み込み書き込みの速度が変わってくるということです。
シークタイムの定義は、正確には磁気ヘッドが目的のデータがあるトラックに移動するのにかかる時間のことです。
磁気ヘッドは、レコードでいうと針の役目をするものになります。
基本ソフトウェア
では、もう一度パソコンを使う手順に戻ります。
③ハードディスク(補助記憶装置)にあるOS(オペレーティングシステム)を主記憶装置に読み込み、OSが立ち上がる
OS(オペレーティングシステム)とは、作業をするときに一番最初に開かれる本のことです。
オペレーティングシステム(OS)は、ハードウェアの機能を管理しアプリケーションソフトウェアを稼動させるための基本ソフトウェアです。
アプリケーションソフトウェアというのは、ワープロや表計算などの応用ソフトウェアのことです。
オペレーティングシステムの具体例には、Windows(ウィンドウズ)、Unix(ユニックス)、Linux(リナックス)などがあります。
以上が経営情報システムにおけるコンピュータの立ち上げの手順のお話になります。