テクニカル分析用語集|MACDからローソク足まで

株式投資

テクニカル分析の用語

テクニカル分析で使用する用語をまとめました。

A-Z

MACD(マックディー)

Moving Average Convergence Divergenceの略であり、トレンドフォロー系のテクニカル指標である

長期と短期の2本の指数平滑移動平均の差がMACDであり、MACDの単純移動平均をあわせて使うことで、売買のタイミングをはかることができる

ROC(アール・オー・シー)

Rate of Changeの略

現在の株価と過去の株価の比(または(現在の株価-過去の株価)÷過去の株価として計算されることもある)

ROCの値が100(または0)未満から、100(または0)を上回れば陽転のサインとされ、100(または0)より上の状態から100(または0)を下回れば陰転のサインとされる

RSI(アール・エス・アイ)

RSIはオシレーターの1つであり、Relative Strength indexの略

一定期間における値上がり幅の平均と値下がり幅の平均の合計に占める値上がり幅の平均で計算される(これを修正した別の計算方法もある)

一般にRSIが70%以上だと買われすぎ、30%以下だと売られすぎと判断する

あ-い-う-え-お

1つ1つのローソク足のこと

一目均衡表

一目山人(いちもくさんじん)が開発した分析手法

一目均衡表は、英語では Ichimoku Kinkohyo または 先行スパンにより形作られる雲が特徴的なため Ichimoku Clouds と表現される

一目均衡表では、ローソク足と転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行線の相互の位置関係や日柄により相場を分析するのが特徴である

なお、一目均衡表の原著は20,000円と高価だが、一目均衡表をマスターするためにはぜひとも手に入れたい(株式会社経済変動総研のサイトにて購入可能)

移動平均線

25日や75日などの一定期間の株価の単純平均をあらわす線

移動平均線は、英語ではMoving Averageと表現され、略してMAとよばれる

株価(ローソク足)と移動平均線の位置関係や2本の移動平均線の関係、または移動平均線の向きにより相場の方向性を分析する

移動平均乖離率

株価と移動平均線の乖離している度合いをあらわす数値

移動平均乖離率は、英語ではthe percentage difference between the Price and the moving averageと表現される

移動平均乖離率は、(現在の株価÷移動平均線の値ー1)×100(%)で計算される

移動平均乖離率が○○%以下となったら売られすぎと判断する(数値は投資対象や期間により異なる)

陰線

ローソク足のうち、始値から終値の実体部分が値下がりしている足

陰転

上昇相場や保ち合い相場が下落相場に転じること

陰転後は株価の下落が予想される

オシレーター

相場の強弱をあらわし、投資対象が売られすぎ、または買われすぎであることをしめすテクニカル指標

(オシレーターという名前は振り子のような「振動」に由来している)

オシレーターには、RSI、ストキャスティクスなどがある

か-き-く-け-こ

基準線

一目均衡表の指標の1つであり、26日間の高値と安値の仲値をあらわす線

逆三尊(ぎゃくさんぞん)

酒田五法におけるフォーメーション(パターン)の一種であり、トリプル・ボトムと同義である

高値-安値-高値で形成される谷が3つ連なっている状態をいい、2つ目の安値が最安値となる

3つ目の安値は1つ目の安値よりも高くなっている必要がある

逆三尊の形成は、一般的には買いのサインであるとされる

キャンドル・チャート

ローソク足のこと

ギャン理論

ウィリアム・D・ギャンの相場理論

ギャン理論には、時間と価格の関係から支持線と抵抗線を描きだすギャン・アングルなどがある

一目均衡表の先行スパン1と先行スパン2の間に挟まれた部分のこと

ローソク足が雲の中に位置している間は相場の方向性が定まっていないことをしめしている

雲抜け

一目均衡表において、雲の中にあったローソク足が雲から上(または下)に抜けること

相場の陽転(または陰転)をしめす重要なサインの1つとされる

罫線

チャート、グラフのこと

ゴールデンクロス

短期と長期の移動平均線において、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に突き抜ける形でクロスすること(反対はデッドクロス)

一般に相場の陽転をしめす買いサインとされる

さ-し-す-せ-そ

酒田五法

日本の伝統的な相場分析法であり、フォーメーション分析の一種

複数のローソク足の位置関係や陰線・陽線の組み合わせからその後の株価の値動きを分析する

酒田五法におけるフォーメーション(パターン)には、三羽烏や三尊などがある

三角保ち合い

株価のフォーメーションの一種であり、一定の期間における株価の最高値が切り下がっていき、株価の最安値が切り上がっていくことで、株価の範囲(レンジ)がだんだんと狭くなるように三角形(トライアングル)が形成されている状態

三角保ち合いからのブレイクアウトは、ブレイクした方向へ相場が転換するサインだとされる

三尊(さんぞん)

酒田五法におけるフォーメーション(パターン)の一種であり、三尊天井ともいい、トリプル・トップと同義である

安値-高値-安値で形成される山が3つ連なっている状態をいい、2つ目の高値が最高値となる

3つ目の高値は1つ目の高値よりも低い状態において、ネックラインといわれる支持線を下抜けると三尊の形成と判断する

三尊の出現頻度は低いが、三尊の形成は一般に強力な売りのサインとされる

三羽烏(さんばがらす)

酒田五法におけるフォーメーション(パターン)の一種であり、上昇相場後に陰線が3連続すること

1つ目の陰線の始値は前日の終値よりも低い必要があるとされる

一般に三羽烏の示現は売りのサインとなる

示現

サインが成立したり、パターンが形成される(出現する)こと

支持線

過去の安値などをもとに引かれる直線であり、株価がそれよりも下には下がらず反発する可能性が高いことをしめす線である

支持線は英語でサポート・ラインといい、下値支持線ともいう

株価が支持線を下回った場合、その支持線は新たな抵抗線となる

指数平滑移動平均

指数平滑移動平均は、直近の値を重視した移動平均である

指数平滑移動平均は、英語ではExponential Moving Averageと表現され、略してEMAとよばれる

指数平滑移動平均は、直近の株価×平滑化定数+直前の移動平均値×(1ー平滑化定数)で計算される

指数平滑移動平均は、直近の値を重視しているため単純移動平均よりも価格の変化に敏感に反応する

ストキャスティクス

ストキャスティクス(Stochastics)は、オシレーターの一種である

ストキャスティクスでは、K%、D%、スローD%という指標を使う

K%は過去の一定期間(例:5日)の株価の変動の範囲に対する現在の株価の相対的な位置をあらわす指標である

D%はK%における株価の変動の範囲の平均(例:3日平均)に対する現在の株価の相対的な位置の平均(例:3日平均)を計算することでK%を平滑化した指標である

スローD%はは一定期間のD%の単純移動平均である(例:3日平均)

ストキャスティクスの使用方法は、①各指標が一定以下の場合に売られすぎ、一定以上の場合に買われすぎと判断する、②K%がD%を下から上にクロスすることを買いサイン、上から下にクロスすることを売りサインとするなどがある

先行スパン

一目均衡表における指標であり先行スパン1と先行スパン2の2種類がある

先行スパン1は、転換線と基準線の仲値(平均)を当日を含めた26日先行して描いたものである

先行スパン2は、52日間の高値と安値の仲値を当日を含めた26日先行して描いたものである

先行スパン1と先行スパン2の間の領域は雲とよばれる

た-ち-つ-て-と

ダイバージェンス

株価とオシレーター指標などが逆方向に動くこと

たとえば、株価は上昇しているがオシレーターが下落している場合、将来の株価の下落を示唆する売りサインとみる

ダブルトップ

フォーメーション(パターン)の一種であり、安値-高値-安値で形成される山が2つ連なっている状態をいう

高値と高値の間の安値の水準がネックラインとなり、ネックラインをを下抜けると売りのサインとなる

ダブルボトム

フォーメーション(パターン)の一種であり、高値-安値-高値で形成される谷が2つ連なっている状態をいう

安値と安値の間の高値の水準がネックラインとなり、ネックラインをを上抜けると買いのサインとなる

だまし

テクニカル指標やオシレーターの示唆する買いサイン・売りサインが機能せず、損失となるケースをだましという

単純移動平均

単純移動平均は、英語ではSimple Moving Averageと表現され、略してSMAとよばれる

単純移動平均は、一定期間の平均値として計算される

遅行スパン

一目均衡表の指標の1つであり、当日の終値を当日を含む26日前にさかのぼって描いた線

遅行スパンと26日前のローソク足やその他の線の位置関係により、相場の強弱を判断する

チャート

株価の値動きをあらわすグラフのことであり、罫線ともいう

チャートには、ローソク足やバーチャートなどがある

チャーチスト

チャート分析をする人のことであり、テクニカルアナリストと同義

抵抗線

過去の高値などをもとに引かれる直線であり、株価がそれよりも上には上がらず反落する可能性が高いことをしめす線である

抵抗線は英語でレジスタンス・ラインといい、上値抵抗線ともいう

株価が抵抗線を上回った場合、その抵抗線は新たな支持線となる

テクニカルアナリスト

テクニカル分析をする人のこと

「NPO法人日本テクニカルアナリスト協会」の認定資格に「日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト」がある

テクニカル分析

チャートの形状や値動き、オシレーターの値を分析し相場状況を判断すること

テクニカル指標

テクニカル分析に使用する指標であり、RSIなどのオシレーター系の指標やMACDなどのトレンドフォロー系の指標などがある

デッドクロス

短期と長期の移動平均線において、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に突き抜ける形でクロスすること(反対はゴールデンクロス)

一般に相場の陰転をしめす売りサインとされる

転換線

一目均衡表の指標の1つであり、9日間の高値と安値の仲値をあらわす線

ドテン

買いサイン(または売サイン)がだましとなった後、逆方向に仕掛けること

トリプルトップ

フォーメーション分析によるフォーメーション(パターン)の一種であり、三尊ともいう

トリプルトップの形成は売りサインとなる

トリプルボトム

フォーメーション分析によるフォーメーション(パターン)の一種であり、逆三尊ともいう

トリプルボトムの形成は買いサインとなる

トレンド

株価が継続して上昇(もしくは下落)の方向に推移すること

トレンドライン

ある一定期間の安値と安値(または高値と高値)を結んだ線であり支持線(または抵抗線)となる

トレンドフォロー

現在のトレンドの方向に仕掛けること

な-に-ぬ-ね-の

ネックライン

三尊やダブルトップの安値と安値を結んだ線(または逆三尊やダブルボトムの高値と高値を結んだ線)

ネックラインをブレイクすれば三尊やダブルトップ(または逆三尊やダブルボトム)の形成となる

は-ひ-ふ-へ-ほ

バーチャート

チャートの一種であり、縦線の位置が高値と安値をしめしている

縦線の左右に横線を引き、左側の横線が始値、右側の横線が終値を意味する

はらみ線

酒田五法によるフォーメーション(パターン)の一種であり、前日の始値と終値の間の実体部分に当日の値動き(高値と安値の幅)がすべておさまっている状態をはらみ線(はらみ足)という

ローソク足の形状が子どもをはらんでいるようにみえるため「はらみ線」といわれる

はらみ線は相場の転換時に示現(出現)する場合がある

日柄

過去の安値・高値やブレイクの時点からの日数

一目均衡表では日柄の分析を重視している

フィボナッチ級数

フィボナッチ級数(フィボナッチ数列)は、1,1からはじまる数列で以後は前2つの数字の合計が続く

ゆえに、1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89…がフィボナッチ級数となる

フィボナッチ級数の特徴は以下のものがある

連続する2つの数字の(前の数字÷後ろの数字)は0.618に近似する

連続する2つの数字の(後ろの数字÷前の数字)は1.618に近似する

2つ後ろの数字との関係では、(ある数字÷2つ後ろの数字)は0.382に近似する

などがある

1:0.618などの比は黄金分割比率ともいわれ、たとえば過去の最高値を1と最安値を0とした場合に0.618に相当する値を支持・抵抗線の目安にするなどの使用法がある

ブレイクアウト

抵抗線などのブレイクポイントを上抜けることを上方ブレイクアウトといい、陽転を示す買いサインとされる

一方、支持線などのブレイクポイントを下抜けることを下方ブレイクアウトといい、陰転を示す売りサインとなる

フォーメーション分析

パターン分析ともいい、ローソク足などの値動きから特定のパターンをみいだし、相場状況を判断する手法

フォーメーション分析には、日本の酒田五法などがある

ヘッド・アンド・ショルダー・トップ

フォーメーションの一種であり、三尊、トリプルトップと同義(三尊、トリプルトップ参照)

ヘッド・アンド・ショルダー・ボトム

フォーメーションの一種であり、逆三尊、トリプルボトムと同義(逆三尊、トリプルボトム参照)

ボリンジャー・バンド

過去の一定期間の値動きをしめす標準偏差の1倍、2倍、3倍の数値の幅を移動平均線の上下にしめしたチャート

一般に逆張りのサインとして使われるが、順張りに使うべきだという意見もある

ま-み-む-め-も

マーケットプロファイル

一日の値動きを一定の時間帯をあらわすアルファベットとしてあらわし、アルファベットを時間軸を無視して価格ごとに積み上げていき、それにより形成される分布の形状によって相場の動向を分析する手法

窓(マド)

前日の高値よりも当日の安値が高いときの当日の安値と前日の高値の差の部分を上マド、

前日の安値よりも当日の高値が安いときの当日の高値と前日の安値の差の部分を下マドという

ギャップ、空(くう)ということもある

窓(マド)が形成されることを窓を開けるというが、窓開け後、窓にあたる水準まで株価が戻ってくることを「窓を埋める(窓を閉める)」と表現する

一般に、窓の形成は、相場がその方向へ向いていることをしめすとされる

そのため、窓埋め後は窓を形成した方向(上マドなら上方向、下マドなら下方向)へ相場が反転することが多いとされる

この場合、窓の水準は支持線(もしくは抵抗線)として機能することになる

や-ゆ-よ

陽線

ローソク足のうち、始値から終値の実体部分が値上がりしている足

陽転

下落相場や保ち合い相場が上昇相場に転じること

陽転後は株価の上昇が予想される

寄引同事線

寄付(始値)と引値(終値)が同じ値の足

ら-り-る-れ-ろ

ローソク足

日本で発明されたチャートの一種であり、始値から終値を実体部分、実体から高値を上ヒゲ、実体から安値を下ヒゲという

太く描かれる実体と線で表されるヒゲ(特に上ヒゲ)の関係がローソクに見えることから、ローソク足とよぶ