地域経済統合|ASEAN、EU、NAFTA以外にもある地域ブロック

国際経済

地域経済統合とは

ASEANやEU、NAFTAなどのアジアやヨーロッパ、アメリカなどの地域ブロックにおける経済的な結びつきのことを地域経済統合といいます。

この地域経済統合についてみていきます。

EU

EUの旗EU(イーユー)は、European Unionの略であり、日本語だと欧州連合になります。

EUは、1967年に成立した欧州共同体EC、European Community)を前身とし、その後、イギリスなどが加盟することで拡大しました。

2018年現在28カ国がEUに加盟しています。(離脱予定のイギリスを含む)

EUは1999年統一通貨ユーロを導入します。

ユーロはEUにおける統一通貨ですが、EUのすべての国が通貨統合に参加しているのではなく、イギリス、スウェーデン、デンマークは通貨統合には参加していません。

イギリスは2016年の国民投票によりEUからの離脱を決定しました。

NAFTA

北米のNAFTA構成3カ国、アメリカ、カナダ、メキシコNAFTA(ナフタ)は、North American Free Trade Agreementの略であり、日本語では北米自由貿易協定といわれます。

NAFTAの参加国は、アメリカ、カナダ、メキシコの北米3カ国になります。

NAFTAでは、関税の撤廃などが進められていますが、労働力移動の自由化はなされてはいません。

トランプ政権は、メキシコからの不法移民を排斥すると訴えていますが、トランプ政権以前でも、メキシコからの不法移民がアメリカで数百万円稼いで、メキシコに帰ろうとしてみつかって没収されてしまったというニュースがありました。

このようなニュースは、そもそもNAFTA加盟国間で労働力移動の自由化がなされていないために起こったといえます。

ASEAN

東南アジアの寺院ASEAN(アセアン)は、Association of South East Asian Nationsのことで、日本語では東南アジア諸国連合です。

マレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、シンガポールなどが加盟する地域の協力組織です。

このASEAN域内におけるFTAがAFTAです。

ASEAN(東南アジア諸国連合)の自由貿易地域がAFTAになります。

APEC

ジャカルタのイメージAPEC(エイペック)は、Asia Pacific Economic Cooperationのことで、アジア太平洋経済協力会議といいます。

環太平洋諸国の21カ国・地域から構成される太平洋に面する環太平洋地域における経済協力について話し合う会議のことです。

APECでは、「開かれた地域主義」をスローガンとしています。

1994年には貿易・投資の円滑化、自由化と域内経済協力をめざすというボゴール宣言を行いました。

ちなみに、1989年にAPECの開催を提唱したのは、当時のオーストラリア首相だったのホーク首相です。

ASEM

ASEM(アセム)とは、Asia Europe Meetingの略であり、アジア欧州会合とよばれます。

ASEMは、日中韓・ASEAN諸国とEU諸国との間の首脳会合です。

アジアとヨーロッパの間で経済、政治、文化などに関して対話と協力をするための会合がASEMになります。

メルコスール

メルコスールとは、南米南部共同市場のことで、パラグアイ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、他6カ国が準加盟国である南アメリカ諸国における関税同盟です。

EAEC

EAEC(イーエーイーシー)とは、東アジア経済会議のことですが、これは実現しなかった幻の会議です。

EAECはマレーシアの当時のマハティール首相が提唱したものですが、アメリカの反対で実現しませんでした。

COMECON

COMECON(コメコン)は、経済相互援助会議であり、東欧社会主義諸国の経済協力機構です。

COMECONは、社会主義経済の行き詰まりにともない解散しました。